「casino! #4」
より続き。
カジノに搭載されている P-90 というピックアップの音が元々好きで、
できれば P-90 搭載の1956年製の
レスポールのゴールドトップが欲しくてですね…。
まあそんな代物は絶対に買えないし、かといって
MELODY MAKER とか、他の廉価版に付いているようなのは
どうも好きになれず……。
その発想はなかったんだな。
理由は多分変な日本人ミュージシャンたちかな。
何か変にそっち方面に煽ってる人、いません?
そういうのあんまり好きじゃなくて…。
なーんて「#4」でもいろいろ考えているうちに、
いろんなタイミングが相まって、
ある日突然閃いたかのように
「あー! CASINO いいじゃん!欲しい!」
って突然なったわけです。
本当に突然。
いや、前から1本あればいいなーくらいには思ってたけど、
買うと決めるというのと単なる欲しいは
やっぱり大きく違うから。
その前からそのリペア爺のところに行くと
必ずと言っていいほど CASINO は弾いてて気に入っていたけど
そういう経験も下地になっていたんだろうね。
決め手の前の決め手は、リペア爺じゃない店で試奏したこと。
違った環境でプレイするとどうか。
これまた重要で。
楽器屋でいいアンプとかで弾くと
クソギターでもよく聞こえたりするんですよ。
それには騙されないように気をつけつつ。
まあ結局そのときのフィーリングが物凄くよくて
「買ってもいいかも」
「でももし買うなら自分を納得させる理由は必要だ」
って思うようになったんだよね。
で、私の場合はギターはヘッドやロゴで弾ものだと思っているので
G じゃなくて E なんだったら、
「妥協できる何か」が欲しい。
逆にいえばそれがないなら無理して買う必要もない。
で、 CASINO ってギターを知らない人が見たら
何かに似てませんか?
そう、 ES-335 です!
私の一生の憧れ、手の届かないチェリーの GIBSON ES-335。
でも手が届くちょっと似た CASINO は
やっぱりちょっと違うし音は全然違う。
CASINO の音、用途等は何となく頭の中で処理できるようになってきたので
欲しいと思ったらあとは色です。
このピースが揃わないと、買うか買わないかは
かなり微妙なライン上でした。
やっぱりポールと3本お揃いのサンバーストなのか?
ジョンが塗装をはいだナチュラル系なのか?
いやー、私、いわゆるアーティストモデルや
アーティストの使っている物と同じスペックの
楽器には興味がないというか、出来れば避けたい派です。
となると前者はもちろん、後者はあり得るようで絶対にあり得ない。
ということで 335 でお馴染みのチェリー一発狙いで!
まだ買うとは決めてはなかったけど
結構何ヶ月も前からネットでもかなり調べてました。
実際に存在していることは確認できても
売っている店、ネット、個人売買が全くない。
そうやって根気よく調べていたある日、遂に出てきやがった!
私は慎重かつ優柔不断で、
石橋を叩いて壊してしまうような人間なので、
普段即断即決はまずないのですが、
この CASINO はネットで探し当てた瞬間、
そこそこ遠かったけど買いに行くことを決めて、
来店~試奏~交渉~交渉成立~買取!
と速攻に至りました。
ということで、チェリーの CASINO 、買っちゃいました!
これでピックガードが黒だったら一瞬 335 に空目なんだけどね!笑
逆に全く同じじゃなくてよかったと思ってる。
個性大事。
この色なら自分だけのアイコンになり得る。
FLYING V と比べてみたら、かなり明るく感じるね。
V も新しいときはもうちょっと鮮やかだったはずなんだけどな……。
まあそれもこのギターに刻まれた戦歴だからね。
あ、戦歴で思い出したけど、この CASINO 、
ネック下のバインディングに沿って
クラックともつかない浅いヒビみたいなのが10センチ以上はあって
なんか修復されているようにも見えるんだよなー。
セットネックのセットの線のところにも
3センチほどのキレイな割れみたいのがあるし。
こちらは修復や損傷が確認できず。
あとはブリッジの小さな部品がオリジナルではない。
ロゴが取れそう。
(ロゴだけ別で買ったから問題なし)
トーンノブがズレている。
などなど、よくみたら結構な不具合が。
これら不具合は買ったときは気づかなくて、
家に帰ってから気づいた。
とはいえ音には影響なさ気だし、
実は値引きもしてもらっているので
まあよしとしないとかなーって思っている。
一応3ヶ月の保証はついているけど
傷なんてその時に指摘しないとわからないしね。
まあ中古だし、自分のギターもクラック、打刻ありまくりだしね。
ただ GIBSON 系のネックの折れ易さを懸念してて、
それらの傷が中までいってなければいいなーって。
音的にも大丈夫だと思うけど。
あとこの CASINO は中古で
ソフトケースしか付きませんでしたが、
店員曰く、多分本当はハードケースがあって
旧オーナーが持ってこなかったということなので
まあ元値はその分の上がりますよね。
定価がいくらだったかはわからないけど
そこそこだったのでは、と思っています。
シリアルで調べたら2011年、中国の
青島工場製です。
エピフォンといえば必ずや「エピチョン」と揶揄されるように
80年代からずっと基本的には韓国製だったのですが、
この個体は中国の
青島工場製で安心しました。
本当だと「エピチャイ」(中国製)も安心できないんだけど、
青島工場って GIBSON をつくっている工場なんです。
つまり、今の GIBSON のレギュラーラインは中国製です。
最後のフィニッシュだけアメリカでやって
「MADE IN USA」の刻印が押されるわけです。
高いラインは全部アメリカでやってるはずだけど。
ということで、私の手に入れた CASINO は
ほぼ GIBSON の EPIPHONE CASINO なのでした。
で、私の CASINO にはかつての山野楽器がやっていたように
日本で最終チェックしました的な印が一応ありました。
ので、まあ安心かなー。
あ、年代的に、私の FLYING V は
間違いなく純度 100% MADE IN USA です。
これ超大事。
#6 へ続く。
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